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不動産担保ローンの種類と金利相場

不動産を担保に融資を得る

不動産担保ローンを利用する上で気になるのは、やはり「金利」ではないでしょうか。
借りる側としては少しでも低金利で利用したいと思うものですが、当然金利が低くなるほど審査が厳しくて時間がかかるというデメリットが発生します。

なお、不動産担保ローンの金利相場は2~15%と大きな幅があり、ローン商品によって表示金利および平均的な適用金利が大きく異なります。
不動産担保ローンを比較する際は、まずは不動産担保ローンの中にも複数の種類があることを理解しておきましょう。
種類に応じた金利相場の一覧表も掲載しておりますので、不動産担保ローンの商品選びに迷っている方は是非参考にしてみてください。

不動産担保ローンを比較するときのポイント

不動産担保ローンを比較するときは、以下のポイントをチェックしましょう。

①プロパーローンor信用保証付き融資
②銀行or専門会社(ノンバンク)
③初期費用と返済期間から算出する実質年利

利用する不動産担保ローンによって金利が大きく変わってくるのは、上記①から③が大きく関係しています。上記が何故金利に影響を与えるのか、解説していきたいと思います。

プロパーローンと信用保証付き融資の違い
信用保証制度の仕組み

プロパーローンは、信用保証会社を利用せずに金融機関が直接貸付を行う融資の総称です。
銀行や信用金庫が提供する不動産担保ローンは全てプロパーローンだと勘違いする方が多いですが、銀行の不動産担保ローンでも信用保証付き融資を活用することが多数あります。

信用保証付き融資と比べるとプロパーローンの方が低金利になりますが、その分審査は厳しいです。
銀行が提供する信用保証付き融資は主に信用保証協会が保証人となり、債務者が借金を返せなくなった場合に信用保証組合が金融機関に対して弁済を行います。

信用保証協会が借金の弁済を行うと債権者が金融機関から信用保証協会に移り、プロパーローンと同様に借金の取り立てが継続されて、最終的には担保不動産の差し押さえが行われます。
つまり、借金を返せなくなった場合、信用保証付き融資は債権譲渡が行われる点を除いて債務者側から見た大きな違いはありません。

しかしながら、金融機関側から見た時、プロパーローンは借金が滞った時のリスクが自社にあるのに対し、信用保証付き融資は保証機関がリスクを負うという違いがあります。
つまり、損失を被るリスクが限りなく低いため、好条件を提示しやすいのです。

プロパーローン 信用保証付き融資
審査基準 金融機関独自 信用保証組合の保証審査
金利 低い 高い
保証人 審査内容による 最低1名以上
信用保証組合の保証料について

信用保証組合の保証料は9個に分かられた区分(カテゴリー)に応じて0.50~2.20%の範囲内で変動します。(2019年8月現在)
個人が利用する場合は大半のケースで基準になる区分4の1.35%が適用されます。法人や個人事業主の場合は信用スコアリングモデルによって区分と保証率が決定されます。

なお、信用保証組合による信用保証付きローンを利用した場合、1.35%の信用保証料+金融機関の金利になります。
金融機関の金利は固定・変動および借入期間によって変わり、銀行系の信用保証付き融資の金利相場は3~20年の固定金利で2.5~3.0%ほどです。
このように、一般的にプロパーローンは信用保証付き融資よりも低金利になりますが、金融機関側のリスクが高まるため、場合によっては信用保証料相当分を追加で負担しなければなりません。

参考全国信用保証協会連合会
http://www.zenshinhoren.or.jp/

民間サービスには注意

プロパーローンは金融機関によって金利の変動幅が大きいという特徴があります。
特に、貸金業法に則った融資を行う民間の貸金業者の場合、信用保証付き融資よりも大幅に高い15%前後の金利が適用されることがありますので、より金融機関選びが重要となるでしょう。

また、信用保証組合による信用保証付き融資を扱っているのは主に銀行や信用金庫ですが、民間の貸金業者が自社系列や消費者金融系など民間の保証会社を利用した信用保証付き融資を行うこともあります。
その場合、元々の金利が高い上に公的機関の信用保証組合よりも高い保証料を請求されてしまうことがありますので、利用の際は注意を払うようにしてください。

不動産担保ローンの金利相場

金融サービスの種類 金利相場
信用保証組合による信用保証付き融資 固定金利特約型10年以下:2.5%前後
固定金利特約型10年超え:3.0%前後
変動金利:2.5~3.0%以上
銀行のプロパーローン 1.0~9.0%
ノンバンク 2.0~15.0%

昨今はインターネットで集客する金融機関やノンバンクが増えているためか、最低金利は低下傾向です。
ノンバンクでも銀行のプロパーローン顔負けの条件を提示することがあるので、幅広い金融機関を比較した上で利用を検討しましょう。

銀行の場合はプロパーローン、信用保証付き融資を問わず10%以下になることが多く、ノンバンクになると業者や審査状況に応じた金利の変動幅が大きくなります。
また、借入期間が長くなると“金利が上昇しても一定期間は据え置く”“一部固定金利を適用する”など、金利計算方法の種類も増えていくため、しっかりと確認することが望ましいです。

年利と実質年利の違いに注意

年利計算の様々なグラフ資料

店頭表示金利では1~3%程度の低金利を紹介している金融機関がありますが、借入年利が安くても実質年利が高くなることがある点には注意しましょう。

実質年利は事務手数、登記費用などを考慮した総コストで計算したもので、借入期間が短いほど店頭表示金利と実質金利の差が大きくなりやすいです。(例えば、店頭表示金利2.0%でも、借入額に対しての事務手数料3.0%を取られて返済期間5年の不動産担保ローンを利用した場合の実質年利は2.6%前後にまで上がってしまいます。)

なお、店頭表示金利と初期費用の双方が安い場合は繰り上げ返済不可もしく高額な手数料を取られるケースがありますので、明らかに金利が相場よりも低い場合には契約前にしっかりと確認してください。

返済計画も考慮するのが望ましい

金融機関から見た場合、不動産担保ローンは不動産評価や抵当権登記など金融機関から見た手間と、返済が滞って担保を差し押さえするリスクと手間が大きいため、1件あたりの契約に対して相応の利益を取らないと採算が合いません。
初期費用と実質年利の双方が安いに越したことはないですが、「まずは長期契約を結んでから状況に応じて繰り上げ返済で対処したい」といった事情がある場合、初期費用が高い不動産担保ローンを組んだ方が有利になることがあります。
実質年利だけにこだわるのではなく、返済計画に応じて総コストが安い不動産担保ローンを選ぶようにしましょう。