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不動産担保ローンのリスク

不動産担保ローンのリスクイメージ

不動産担保ローン最大のリスクは、やはり万が一借金を返せなくなった場合に担保として提供した不動産が差し押さえられてしまう点ではないでしょうか。
不動産担保評価は路線価(実態価格の80%程度)から、さらに7割程度まで減らされてしまうので、担保不動産が取り上げられてしまうのは利用者にとっては大損となります。

さらに、借金が返せなくなると不動産差し押さえ以外にも信用情報に傷がつくというペナルティーまで受けますので、まずはお金を借りるということが如何に高リスクであるのかを知っておきましょう。
不動産担保ローンを利用する際のリスクやその回避方法(リスクヘッジ)、注意点、デメリット等をまとめました。

売値よりも評価はグッと下がる

不動産担保ローンは、一般的に路線価の70%ほどが借入上限額になります。
なお、近隣で同等の物件が売買された取引価格を元にした実態価格(取引価格)や公示価格(実態価格とほぼ同等)に比べて路線価は8割ほどとなっています。

さらに路線価格から70%程度まで減らされるので、最終的には56%程度(路線価80%×借入上限70%)にまで下がる計算です。
また、不動産担保ローンではなく任意売却を選択した場合でも、売れるまでには相当の時間がかかる上に、不動産会社に仲介手数料を支払わねばなりません。

それでも、最終的に差し押さえられるくらいであれば、初めから任意売却によって金策した方がはるかにお得なのです。
もちろん不動産担保ローンにも初期費用や利息などの負担は発生しますので、借入金額や返済計画等をしっかりと勘案した上でいずれかを選択する必要があります。

高評価不動産が無いと利用できない

前提として、不動産担保ローンは自己所有もしくは親族所有で同意を得られる場合にしか利用できません。
さらに自己名義の不動産を持っていても、相応の評価額のある物件でないと高額な借入には対応できず、郊外の土地坪単価が安い不動産では一切の借入ができない場合もあります。

また、新築など価値の高い不動産を保持していても「住宅ローンの残債が評価額以上に残っている」「すでに抵当権がある」といった事情がある場合には担保として認められない可能性が高いです。
不動産担保ローンは決して万能では無く、“利用できる方の範囲が狭い”“不動産を持っていても無条件で利用できるとは限らない”という点については予め知っておいてください。

借入までに時間がかかる

不動産担保ローンは、担保不動産の評価算定にそれ相応の時間がかかります。
特に低金利での融資に対応している銀行は時間がかかり、場合によっては1か月以上も待たされてしまうことも珍しくなく、資金調達を急ぐ場面ではマッチしません。

「最短即日」「1週間」といったスピード対応を売りにした広告も目にしますが、スピードだけを重視した不動産担保ローンは担保不動産評価や金利設定を概算によって行うため、不利な条件になりやすいです。

信用情報に記載されるリスク

不動産担保ローンを利用したのにも関わらず、財務状況の改善が図れなかった場合、前述した通り担保不動産が差し押さえられてしまいます。
差押えを覚悟し割り切る方もいらっしゃるかもしれませんが、残念ながら「不動産を取られて終わり」という訳ではありません。

長期遅延や返済不能状態(デフォルト)に陥ると、信用情報機関に“事故情報”としてその旨の記載がなされます。
つまり、その後も当面の間(自己破産10年、その他5年)は新たに借金やクレジットカードの新規発行することができなくなり、新たな借り入れすら興せなくなってしまうのです。

初期費用が高い

不動産担保ローンは、担保不動産の評価や抵当権登記を行う手間がかかるため、通常のローンに比べて初期費用が高いです。
また、初期費用が安い不動産担保ローンであっても、繰り上げ返済が禁止(違約金がかかる)となっていたり、見えないところで手出しが多くなってしまったり(所謂「実費」)、やはり一般的なローンに比べると費用は嵩みます。

そのため、不動産担保ローンはすぐに返済する見込みの場合にはコストが割高になりやすく、中長期の借入に向いていると言えます。
「つなぎ資金」としての利用を考えている場合は他のローンも検討しつつ、費用も含めたシミュレーションを行うようにしてください。

物件によっては悪条件になることも

金融機関側に担保を提供するわけですから、不動産担保ローンの金利相場は無担保ローン(フリーキャッシング)よりも低いのが原則です。
しかし、条件や物件によっては無担保ローンと同等水準の高金利(15%以下)を提示されることがあります。

同じ金利で無担保ローンを利用できるのであれば不動産担保ローンを活用するメリットは無いのですが、「担保を提供しないと審査が通らない」という方も多いのが現状で、一定数の需要があるのです。

追加担保を要求されるケース

長期契約の不動産担保ローンでは、1~5年程度に1回のペースで不動産価格の再評価を行っています。
借入時の評価額は将来の価値の下落を考慮し、さらに金融機関が損をしない安全マージンを取っていますが、想定以上に不動産価値が急落しローン残債と不動産評価額の比率が崩れると、金融機関は追加担保を要求できることになっています。

具体的には震災、土壌汚染、景気の変動などが主な要因になるので長期契約しているほどリスクが高まります。
また、自然災害で担保不動産は消滅した場合は「直ちに残金を取り立てることが出来ないという保護制度があり、被災者向けの低金利ローンに乗り換えることも可能です。

実際にバブル崩壊によって地価が大暴落したときも、不動産担保ローンで追加担保要求に発展する事例はほとんどありませんでした。
契約上は不動産価値が下落すると債務者に不利な条件になっていますが、実際に追加担保要求を受ける事態に発展する事例は少ないのが実態のようです。
「追加担保請求を受けるリスクがある」という点については予め知っておきましょう。

リスク・デメリットまとめ

不動産担保ローンのリスクまとめ

不動産担保ローンのリスクやデメリットを分類すると、以下の通りとなります。

返済できなくなった時のリスク
借入時の問題点(時間や初期費用)
コスト(利息や返済中の諸費用)
ネガティブな印象を受ける可能性
予期せぬ不動産評価額の暴落など

不動産担保ローンに限らず、借り入れは行わないに越したことはありませんが、資金調達することで状況が好転するケースも多数あります。
正しい返済計画の元で自分に合ったお得な不動産担保ローンを見極ることがリスク回避に繋がりますので、注意点を理解した上で自分に合った活用方法を考えてみましょう。